パピニというイタリアの詩人が、こんな言葉を書いています。

 「人間の生活に絶対必要なものが三つある。食物と健康と、それに希望である。」

 確かに、そのとおりだと思います。しかし、今の世の中で、希望を見付けることは、とても難しいのではないでしょうか。テレビや新聞を見ても、暗いニュースばかりです。人類の将来や、自分の人生に希望が持てる話など、どこにもないのです。ある人口動態調査によると、日本の自殺者数は、三十五パーセントも増えて、三万人となったそうです。また、離婚件数も九・二パーセント増えて、二十四万組だったということです。どちらも過去最高の記録だそうです。

 このように、多くの現代人は、希望をなくしていますが、イエス・キリストを信じる者には、素晴らしい望みが与えられているのです。

 「わたしはよみがえりです。いのちです。わたしを信じる者は、死んでも生きるのです」(ヨハネ十一章二十五節)。

 先日、ベレッタ・クラムリーというアメリカ人女性の証しを読みました。旧約聖書のヨブを思わせる試練を経験した方です。長男のダニエルは、2歳の時に、白血病で亡くなっています。初めは、「どうしてですか」と神に抗議の祈りをしましたが、その大きな苦しみの中で、人間にとって最も大切なことは、「わたしはよみがえりであり、命である。わたしを信じる者はたとい死んでも生きる」と言われたお方を知ることだと、確信させられたと言います。

 夫のヘンリーさんが癌だと分かったのは、その2年後でした。次男のリヨンに続いて長女のローリーが生まれていました。ヘンリーさんは、海外宣教に神の召命を感じていました。そこで彼は、残りの日々を、海外宣教のために使おうと、決意しました。病気を押して夫婦は南米、ギリシャ、インド、日本、韓国、台湾へと宣教の旅にでました。帰国して1週間後、ヘンリーさんは天に召されました。葬儀の午後のことを、ベレッタさんは、こう語っています。

 「突然、私の心の目に夫のビジョンが現れ、彼のよみがえった体は勝利を得て、もう二度と苦しまず、早く主のもとに急いで昇って行きたいように見えました。両腕を伸ばしたイエス様がヘンリーに呼びかけて『良い忠実な僕よ、よくやった』と言ってくださると確信しました。」

 三度目の試練は、突然でした。17歳になったリヨンと妹のローリーが乗っていた車が事故に遭ったのです。二人の死を告げる警察官の言葉にベレッタさんは、「突然高い崖から荒れている海に突き落とされたような気がした」そうです。しかし次に瞬間、聖霊によって強く包まれ、優しく、安全な、天のお父様の温かい臨在を感じたと言います。そして警察官に向かって、落ち着いた声で言いました。

 「うちの子供は天国の神様のところに行きましたのね。」  ベレッタさんはその後、宣教師として台湾で奉仕し、多くの人々をキリストに導いている、ということです。

 

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