ある調査によると、一般の家庭において、子供が肯定的な言葉を一つかけられるのに対して、十の否定的な言葉をかけられるそうです。学校では、一つのほめ言葉に対して、七つの否定的な言葉を聞くということです。同じ調査は更に、一つの否定的な言葉による精神的なダメージを打ち消すために、四つの肯定的な言葉が必要である、と結論づけています。

 実に、はっとさせられる調査結果ではないでしょうか。私たちは、否定的な言葉によって、どんなに周りの人間を傷つけてしまっているのでしょうか。どれだけの子供の自信の芽、自立心の芽を摘んできたのでしょうか。

 言葉には、実に、大きなパワーがあります。人の心を破壊する力もあれば、心を癒したり、立て上げたりする力もあるのです。

 自信家として知られている南米ペルーの元大統領アルベルト・フジモリ氏は、33歳までは、人ともあまり付き合えないような臆病な人間でした。しかし、ある時、彼の人生が変わりました。それは、友人から次のようなほめ言葉をかけられたからです。

 「あなたには、大変な能力がある。」  この一言で臆病の虫が消え去り、とんとん拍子に人生が展開していったと言います。  聖書は、次のように述べています。

 「悪いことばを、いっさい口から出してはいけません。ただ、必要なとき、人の徳を養うのに役立つことばを話し、聞く人に恵みを与えなさい」(エペソ4・29)。

 人に恵みを与える言葉とは、人を励ましたり、力づけたり、慰めたりする言葉です。また、逆に、「悪いことば」とは、人を傷つけたり、やる気を無くさせたりする言葉です。

 イエス・キリストも、言葉の力や、言葉の源である心について、次のように述べておられます。  「まむしのすえたち。おまえたち悪い者に、どうして良いことが言えましょう。心に満ちていることを口が話すのです。良い人は、良い倉から良い物を取り出し、悪い人は、悪い倉から悪い物を取り出すものです。わたしはあなたがたに、こう言いましょう。人はその口にするあらゆるむだなことばについて、さばきの日には言い開きをしなければなりません」(マタイ12章34〜36節)。

 キリストが言われたように、心が良いもので満たされて初めて、良い言葉が語られるようになります。とても単純な原則ですが、心に愛を宿している人は愛の言葉を語り、心の中で憎しみや恨みを抱いている人は破壊的な言葉を口にします。

 今日、あなたの口から出た言葉の何パーセントが良い言葉で、何パーセントが悪い言葉だったのでしょうか。それで、あなたの心の状態が分かります。

 イエス・キリストは今も、信じる者に新しい心を与えることのできるお方です。

 「だれでもキリストのうちにあるなら、その人は新しく造られた者です」(コリント5:17)。



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