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先日、『アンデス山脈での奇跡』という本を読みました。三五年前に、アンデス山脈で起きた飛行機事故の一六人の生存記録ですが、彼らは標高四〇〇〇メートルの山の中で、七二日間、生き延びました。飛行機が墜落したのは、春先だったので、厳しい寒さに耐えなければなりませんでした。食べ物もなく、飲み水もありません。何度も吹雪が襲ったり、雪崩が発生したりしました。全く絶望的な状況でしたが、「神様が私達を見捨てるはずがない」という信仰が彼らを支えたのです。共に祈ったり、励まし合ったり、話し合ったりする中で、少しずつ、様々な知恵が生まれました。飛行機の残骸の中に、寝る場所を確保しました。また、太陽熱で雪を解かして、飲み水を得ました。最初の数日間、「もう少しの辛抱だ」と自分たちに言い聞かせて、救助隊が来てくれることを待っていましたが、最終的に、「自分たちで山を下りて、助けを求めるしかない」と、二人の生存者が覚悟を決めて、何の装備もないまま、六〇〇〇メートルの山を越え、一〇日後に、ようやく一人の羊飼いに出会うことによって、助かります。最初は英雄として迎えられた一六人でしたが、彼らがどのような方法で生き延びられたかが明らかにされると、今度は非難の的にされるようになりました。実は、一六人は、事故で亡くなって、雪の中で凍っていた人々の死体の肉を食べて、生き延びたのです。 |
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