|
■オウム観察 3年更新
1月末に期限が切れることになっていたオウム真理教(アレフに改称)に対する観察処分更新の是非を審議していた公安審査委員会は1月20日、教団には「無差別
大量殺人」の危険性が残っているとして、公安調査庁の請求どおり3年間の更新を決定しました。公安審は、教団内には依然として元代表松本智津夫被告を崇拝する信者がおり、影響力は排除されていないと指摘し、危険性が完全に消えるまで処分の継続は必要と結論づけました。
■マスメディアの報道は歪曲?全くの偽り?
昨年の5月に、アメリカのNBC放送が放映したドキュメンタリー番組が(エホバの証人の間に蔓延する児童性的虐待の問題に関するもの)、依然として、ものみの塔協会に大きなダメージを与えているようですが、そのダメージを最小限に押さえるために、組織は3月1日号の『ものみの塔』誌に、次のような言葉を載せています。
「イエスは、サタンとその代理者たちが良いたよりに頑強に抵抗することをご存じでした。そのため、追随者たちにこう警告しておられます。『人々はあなた方を患難に渡し、あなた方を殺すでしょう。またあなた方は、わたしの名のゆえにあらゆる国民の憎しみの的となるでしょう』。(マタイ24:9)1世紀に、そのとおりのことが生じました。今日でも同様です。・・・・・・さらに、反対者たちがマスメディアを操って神の僕たちに関する悪い評判を広める場合や、『布告による難儀』をたくらんで真の崇拝を制限しようとする場合にも、わたしたちには勇気が求められます。(詩篇94:20)例えば、新聞やラジオやテレビが、エホバの証人に関する歪曲された、あるいは全く偽りの報道をする場合、わたしたちはどう感じるでしょうか。ショックを受けますか。いいえ、わたしたちはそうした事態を予期しています。(詩篇109:2)広められたうそや歪曲された情報を信じる人がいても、わたしたちは驚きません。『経験のない者はすべての言葉を信じる』からです。(箴言14:15)一方、忠節なクリスチャンは、兄弟たちに関して語られる事柄を見境なく信じたりしません。そして、悪いうわさを聞いたからといってクリスチャンの集会を休んだり、野外宣教の手を緩めたり、信仰をぐらつかせたりすることもありません」(9頁)。
まず、注目すべき点は、どの情報が問題になっているかについて何も述べられていないこと、またそれに対する反論が全くない、ということです。つまり、「エホバの証人について、こう報道されていますが、事実はこうです」という説明は皆無です。「歪曲だ。嘘だ」と主張しているだけでは、何の説得力もありません。更に、上記の記事の重要なポイントは、聖書が引用されていることです。ものみの塔は、組織が受けている批判を、初代のクリスチャンが受けた迫害とを強引に結び付けて、問題を片付けようとしています。しかし、21世紀のエホバの証人と、1世紀のクリスチャンとの間に、基本的な違いがあります。初期のクリスチャンはあくまでも、イエス・キリストを宣べ伝えたために、イエス・キリストの名前のゆえに、迫害を受けました。それに対して、エホバの証人は、自らが起こした社会問題(例えば、児童に対する性的虐待)のために、批判されている訳です。ですから、その問題を初代のクリスチャンの迫害の問題に結び付けるとは、聖書の悪用であり、ものみの塔協会の鉄面
皮な体質、罪を悔い改めようとしない体質を明らかにしている、と言えましょう。
■浅見定雄氏 高裁でも勝訴
カルト問題の権威者浅見定雄氏(東北学院大学名誉教授)が雑誌執筆者の室生忠氏、編集長の篠田博之氏と有限会社創出版を名誉毀
損で訴えた裁判の控訴審判決が1月29日、東京高裁でありました。裁判長は、創出版と室生忠氏の控訴をいずれも棄却し、一審の東京地裁同様、創出版と室生氏、篠田氏に慰謝料など90万円の支払いと、謝罪広告を『創』誌に掲載するように命じました。事件の発端は、月刊『創』に2000年3月号から8月号まで室生氏が執筆した「知られざる『強制改宗』をめぐる攻防」という記事。その中で、室生氏は、「浅見牧師は暴力を是認し、統一協会信者の強制脱会を図り、全国的組織を通
じこれを指導している」と述べていますが、浅見氏に対する直接の取材をせず、統一協会側の資料提供に全面
依存しました。その結果、事実の記載を誤ったと、裁判長は結論づけています。
|