Cult News No.23

モルモン教の一夫多妻主義は今も健在?
ものみの塔の日本支部、新しい印刷機械を導入へ

 

■モルモン教の一夫多妻主義は今も健在?
 モルモン教(末日聖徒イエス・キリスト教会)は、19世紀のアメリカにおいて(1840年から1890年まで)、創立者のジョセフ・スミスの「啓示」に従って、一夫多妻を実践した歴史のある宗教としてよく知られていますが、スミスの教えを厳重に受け止めて、そのまま守っている何千人もの「原理主義モルモン教徒」が米国のアリゾナ州やユタ州などでひっそりと暮らしているようです。その事実は、2003年1月に発行された『天の旗の下で』(Under the Banner of Heaven、ジャン・クラカワー著)の中で明らかにされており、末日聖徒教会に大きな衝撃を与えています。

 一夫多妻のルーツは、ジョセフ・スミスが1843年7月12日に受けたとされる「啓示」に逆上ります。一夫多妻の是非を問うスミスに対して、主はアブラハムやダビデなどの旧約聖書の義人を例に挙げながら、一夫多妻の「祝福」を説きます。

 「神がアブラハムに命じられたので、サラはアブラハムにハガルを与えて妻とした。彼女はなぜそうしたのであろうか。これが律法であったからである。そして、ハガルから多くの人が出た。それゆえ、ほかの数々の事柄とともに、これは約束を成就するものであった。それで、アブラハムは罪の宣告を受けたであろうか。まことに、わたしはあなたがたに言う。『受けなかった。』主なるわたしがそれを命じたからである。・・・・・・アブラハムはそばめたちを受け、そして彼女たちは彼のために子供をもうけた。そして、それによって彼は義と認められた。・・・・・・ダビデも多くの妻とそばめを受けた。わたしの僕たちソロモンとモーセも、また創造の初めから現在に至るまでの、ほかの多くのわたしの僕たちも同様である。彼らはわたしから受けなかったものを除いては、どのようなことについても罪を犯さなかった」(『教義と聖約』132章34−35節、37−38節)。

 「啓示」の結論は、人が例え、10人の女性と結婚しても、「彼が姦淫の罪をすることはあり得ない」ということです(62節)。また、「啓示」の中に、スミスの最初の妻であるエマに対する命令もあります。主はエマに、スミスの妻たちを「すべて受け入れなさい」と言っています(52節)。更に、主は次のような警告をエマに与えます。

 「また、わたしは、わたしのはしためエマ・スミスに、とどまって、わたしの僕ジョセフと結び合い、その他のものと結び合うことのないようにと命じる。しかし、もしもこの戒めに従おうとしなければ、彼女は滅ぼされる、と主は言う」(54節)。

 モルモン教徒はおよそ50年間、スミスの「啓示」を守りましたが、一夫多妻のことでアメリカの連邦政府との間のトラブルが絶えなかったために、1890年に、一夫多妻の実践を取りやめることを約束する「公式宣言」を発表しました。信者の大半はこの宣言を受け入れましたが、「ジョセフ・スミスの啓示に背いた」と猛反発する人もいました。彼らが特に強調するのは、『教義と聖約』132章の次の部分です。

 「見よ、わたしはあなたがたに一つの新しいかつ永遠の聖約を示す。もしその聖約に従わなければ、あなたがたは罰の定めを受ける。だれもこの聖約を拒みながら、わたしの栄光に入るのを許されることはあり得ないからである」(4節)。

 一夫多妻に関する聖約に従わない者は神の栄光に入らず、むしろ滅びると、神はジョセフに語られた。だから、末日聖徒イエス・キリスト教会は国家に妥協して、裏切り者となった。そこには、もはや、神の祝福はない。このような結論にたどり着いた人々は教会を離れ、一夫多妻を実践できる人里離れた所で部落を作り、今も妻たちと共に生活を営んでいます。新刊の『天の旗の下で』は、その生活について詳細に述べています。何十人の数になる大家族。妻たちの間の喧嘩と苦悩。60代の男性との結婚を強制されて、妊娠させられる12歳の少女。「ジョセフ・スミスの真の後継ぎだ」と、預言者の権威を主張する多数の男性たち。これらの自称預言者たちが受けたとされる「啓示」は、実は、幾つもの重大な犯罪を生み出しています。

 1984年7月24日のこと、ユタ州のアメリカンフォーク村で、ロナルド・ラファティーという一夫多妻主義者が、ブレンダ・ライトという24歳の女性を殺害しました。ラファティーの供述によると、ライトさんが一夫多妻の教えを受け入れなかったために、神から「彼女を殺しなさい」という「啓示」を受けたそうです。

 2002年6月5日の夜、エリサベツ・サマートという14歳の少女が自分のベッドルームから誘拐されました。その9カ月後に、彼女はブライアン・ミッチェルという49歳の男性と一緒にいるところを目撃され、無事、保護されましたが、ミッチェルは「私はただ、神の命令に従って、妻の一人として迎えただけだ」と言っています。

 末日聖徒イエス・キリスト教会は、「我々は、一夫多妻主義者とは一切、関係がない」という立場を貫こうとしていますが、ジョセフ・スミスの「啓示」に堅く立つ向こうの主張を簡単に論破できないようで、今後も、彼らに手を焼くことになりそうです。

■ものみの塔の日本支部、新しい印刷機械を導入へ
 『わたしたちの王国宣教』の2003年11月号によると、ものみの塔聖書冊子協会の日本支部は、より少ない人数でより多くの生産を行うために、マンローランド製・リソマン・高速オフセット輪転印刷機を購入したそうです。この新しい印刷機は、1時間に9万冊の割合で雑誌を生産できるようになり、「日本と諸外国の野外の必要を十分に満たすことができる」ということですが、今回の印刷設備導入やそれに伴う建物の改装のために、膨大な資金が必要になるようです。その正確な額は明らかにされていませんが、組織は各信者にその負担を課しています。必要な資金は、「各王国会館にある『世界的な業のための寄付』という表示の寄付箱に入れられる自発的な寄付や、神のご意志が成し遂げられるのを見たいと願うクリスチャンが支部事務所に送る寄付によって賄われる」そうです。工事は2004年の1月に完成する予定である、ということです。

   
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